かわいくない子にも旅をさせたい。部活もやらず勉強も嫌いで家ではずっとゴロゴロ。「寒いから」と頭からスッポリ毛布をかぶってピコピコゲーム三昧の中3の娘。こんな娘が初めて意志を見せた。「働きたい」と!
[ad#co-1]かわいい子には旅をさせよの意味
Yahoo知恵袋でこんな質問を見つけました。
「旅をさせろといいますが、今の危険が多いこの国でいったいどこを旅すればいいのでしようか」
文字通りの『旅』だと思ってる人もいるんですね、現実的に。おもしろい! たぶん若い人からの質問でしょうけど。
かわいい子には旅をさせよの諺には『人は厳しい経験を積むほど成長するため、我が子がかわいいのなら敢えて辛い思いをさせなさい』という深い意味があります。
英語だと『spare the rod and spoil the child』=鞭を惜しむと子どもをダメにする
まさに真理です。
とはいうものの回りを見てもアルバイトして学費を稼いでる子どもは見たことないし、成人した子どもにまで携帯電話の料金を払ってあげてる親も見受けられる現代社会。
子どもに苦労させたいどころか大変な思いをさせたくない親のほうが多いのではないでしょうか。子どもがかわいそうだからと。
かたや私は自称『毒親』。
基本的に子どもは甘やかしたくないです。なるべく手を出さずに自分のことは自分でさせるようにしてきました。
子どもにあまり関心がなくて、会話もあまりなくて、頭にくると感情的に怒ります。だから子どもに嫌われてます。
お互いが好き勝手に好きなことを黙々やる・・・これが我が家のスタイル。
もともと覇気のない娘は中学生になってますます無気力になり、指示されなければ動かなくなりました。
なにを食べてもなにを見ても一切の感情を表さず、生きてるか死んでるかわからないくらいのグニャグニャしたタコのような人間になってしまい15歳になった今でも変わりません。
「(学校では)友達も多く明るくて友達をバカにしたりすることは絶対にありません。そういう人としての純粋でまっとうな心はクラスでもダントツ持ってますよ」と担任から言われたときは「へ~~!」と腰抜かすほど驚きました。
家で見せる姿と180度違うじゃん!
子どもが進路を決めました
こんな軟体生物のような娘も中学3年生の2学期がすぎ、進路を決めなくてはならなくなりました。
成績は良くないです。部活も1年のときに辞めちゃったし。
こんなんだから中下レベルの公立高校しか行けないのかなと思い、2~3希望を書きました。 そして2つの高校に見学に行きました。
いずれも悪い印象はなくて “どちらかに行けたらいいや” 程度に思ってました。
その後も学校からは何度か進路希望の用紙が来て、その都度志望校を記入させられました。
最初のうちは公立の建築科でいいや、なんてノラリクラリしてた娘。
ある日学校の宿題のプリントにこんなことを書いてあるのを発見したんですよ。
① 高校を卒業したらなにを頑張りたいですか? → ネットで稼ぐ。コミュ力を高める。
② 将来の夢 → お金を稼ぐ。
③ 自分の特徴を述べなさい。 → 家の前に不審者がいたら撃退できる。
いや~大爆笑しましたよ~☆☆☆ あっぱれタコ娘!(^.^)
日ごろ黙ってても親の言動はしっかり見てるんですね(^.^)
最終的に娘が選んだのは定時制高校です。
『個性を伸ばす、自由な雰囲気の〇〇高校』のほうがいいんじゃない?と何度も確認しましたが、娘の気持ちは揺るぎませんでした。
後日ふたりで定時制高校に見学に行きました。
photo credit: CaZaTo Ma inky resistance via photopin (license)
[ad#co-2]定時制高校ってどんなところ?
市内の一等地にあるその高校の全日制は、地元でもトップクラスのレベル。
まさかその〇〇高校に定時制があるなんてまったく知りませんでした。
これまで私の知り合いに定時制に通ったことのある人がいないため何の情報もないのです。『働きながら通う学校』のイメージしかありません。
ところが見学に行ってみて必ずしもそうではないことがわかりました。
昼間働く人もいれば、特になにもしなくて夕方から勉強しに来る人。
既に働いてる30~40代の人が『高校卒業の資格』が欲しくてもう一度学んでる人。
学業不振という理由だけでなく、うちの娘みたいに主体的に働きたい人もいます。
実にさまざまなのです。
頑張れば四年生大学にも行けるそうです。
3つの教科の授業を見学しましたら、生徒たちの信じられないくらい真剣な姿勢。それでとても楽しそうなんです。先生がたの教え方も個性的でわかりやすく愛情を感じました。
この学校に通わせたい! と即決しました。
定時制に対する思い込みを撤回します
定時制に見学に行くまでの私の中の唯一の懸念。それは世間体でした。
私はこんなに自由奔放で『枠にとらわれない生き方』というコンセプトのブログを運営してるくせに、いざ子どもが定時制に行くとなると見栄とプライドが妥協できない葛藤もわずかにありました。
ところがそんなプライドは、初めて見せた娘の強い意志と目の当たりにした定時制の様子によってかき消されたのです。
くだらないプライドは要らない。決めつけてはいけない。
祖母は言います「15歳で働くなんて・・・冬は寒いし、帰りは遅くて暗いくてどうするの? かわいそうだ」と。 祖父も反対してます。
でも誰がなんと言おうと娘が自分で決めたこと。自分で決めたからには覚悟して臨むはず。
私は心配どころか楽しみなのです。
今の日本の学校教育は独創的に生きるや金融リテラシーという視点であまり役に立ってないと思うので、無理して高いお金払って受けるべきものでもないと思うのですよ。
かわいい子には旅をさせよ あとがき
危ないとか大変だからと先回りして遠ざけることは長い目で見ると子どものためになってるとは思えません。
なるべく苦労はさせたいです。自分で察知したり創造する能力を奪いかねないからです。
子どもが自分の頭で考え、自分の脚で立ち、人生をデザインできるように手助けするのが親の役目だと思います。それが本当の愛だと思っています。
子育てが失敗だったか上手くいったか答えが出るのは40年くらい経たないとわかりません。
そんなことも子供から学びました。
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