ブランコに乗った。 何十年ぶりだろう。昨日の夕暮れどき、誰もいなかったから思い切って乗ってみたんだ。するとどうだろう……
[ad#co-1]
大人になってブランコに乗るのはハードルが高い
いつも仕事で通りかかる大型スーパー裏の閑静な住宅街の一角に公園がある。
ほどよく手入れされた草むらにたたずむカラフルな滑り台とブランコ。
遊んでる人はせいぜい3~4人のこじんまりとした公園だ。
50過ぎてブランコに乗ろうと思ったのはもともとブランコが好きだからというわけではない。
3年ほど前、伝説の営業マンと呼ばれるK氏のエピソードを読んだとき、印象的な行(くだり)が頭から離れなかったからだ。
K氏はトップセールスマンとして今でこそ有名なのだが、初期のころはスランプに陥り苦悩の日々が続いていた。
そんなときふとブランコに乗ってうなだれてると、公園に遊びに来てた子連れママに話しかけられ、そこから転機が訪れたというのだ。
その後またたく間に成功したK氏の勝因はまさかブランコだけではあるまい。
たぶんにK氏の人望と努力の賜物だと思う。
そんな彼のエピソードの中でなぜかブランコのことが印象強くて、いつか乗ってみようかなと思いながら3年も経ってしまった。
“今日こそ乗ろう” と思って公園を通るといつも誰かがいる。
会社からは近いし、時間さえズラせばいつでも乗ることはできる。
なのになかなかチャンスがなかった。
それが一昨日初めてすべてのタイミングが合って実現することができた!
大人になってから初めて乗るブランコ😊
ひとりで乗るブランコ😊
道路わきに車を停めてキョロキョロしながらソ~っと草むらに足を踏み入れる。
“夕暮れ時の公園に妙齢女がひとり、重いバッグを2つも抱えてフラフラとブランコに近づく光景はちょっと怖いものがあるのかな……👻”
なんか悪いことをしてるかのような気分に一瞬なった。
赤と緑の2つのブランコが並ぶ。
さて、どっちのブランコにどっち向きで座ろうか……
傍らをたまに通り過ぎる車の視線が気になる。
ロングとはいえ今日はスカートを穿いている。
大きく漕いだらもしかしたらスカートの中が見えちゃうかもしれない。
道路に対して反対側を向く姿勢で座ることにした。
“なんてこったー! たかだかブランコの座る向きまで考えなくちゃならんとは!”
子どものころはそんなこと1ミリも考えなかったのに。
赤いブランコに恐る恐る座ってみた。
座るとおしりがギリギリ収まる感じだ。
あれれ~~ブランコってこんなに小さかったっけ~~!?
なんのことはない。
自分のおしりが大きくなっただけの話だ😊
そろりそろりと腰をかけて鎖のロープに腕を掛けてみる。
手のひらでロープを握るのではなく、両ひじに引っ掛ける形でカラダを支える。
そうしないと手に持ったタブレットを操作できない。
態勢を落ち着かせるまでに何秒かかったことだろう。
ヒジを回して支えるのはかなり不安定でちょっと怖い。
子どものころは立ってブンブン漕いだっけ。
よくあんなことができたもんだわ。
腰をかけてからも周りの視線がやたら気になってしかたない。
そして座ってから2番目に心配になったのが耐荷重のこと。
ふと見上げると、鎖のロープの吊り下がる接続箇所が丸見えだ。
子ども用に造られてるブランコに53kgもある私が乗っても大丈夫なのか??
鉄の鎖がブチっと切れやしないか??
だからいきなり漕がないで最初はソ~っと腰を下ろして様子をみた。
だんだんと地面に着いてる足を軽く蹴って揺らし始めてみる。
“なんてこったー 漕ぐ前段階でこんなにも慎重になんなきゃいけないのか……子どものとき、耐荷重の心配なんて1ミリもしなかったぞー”
ゆっくりと揺らしてみる。
もう両脚とも地に付いていない。
ふわ~っとゆらゆら~とスイング。
楽しい♡♡
フンフ~ン♪と鼻歌でも歌いたくなる心地よさだ☆
見上げる空はどこまでも高く
すべてのものを委ね預ける……
無心になれる……
ブランコじゃないと絶対に味わえない感覚だ。
楽しくて楽しくていつまでも漕いでいたくなる♪
大人になってもたくさん遊ぼう
やっと念願のブランコに乗ることができた。
たったの5分だが、やりたいことを実現できたという達成感は大きい。
日々いろんなことに忙殺されて、いったい自分は何がしたいのかどこに向かっているのかわからなくなることが多い。
時間がないとか年甲斐もないとか恥ずかしいとか言ってどんどん楽しみから遠ざかっている。
もったいない。
誰もがいつどうなるかわからない。
明日死んじゃうかもしれない。
命って意外とはかないんだ。
すぐに死んじゃうんだよ。
子どものころは1年がとても長く感じた。
それが大人になるとあっという間に時間が過ぎる。
とても同じ時間が流れてるとは思えないくらいだ。
だからやりたいことや楽しみは先延ばししないでどんどんやろう。
遊びは子どもだけの特権じゃないんだから。
↓カラフルなハンモック見つけました。
[ad#co-2] [ad#co-3]
コメントを残す